一寸庵のブログ

茶道宗徧流について書いてます

2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

第一 菓子の茶の湯の事 便蒙四 二右 (茶道便蒙抄 四) その一

一、朝飯後、夕飯後の物なり。朝飯後の約束ならば、辰の刻巳後に、案内乞うべし。夕飯後ならば、未中刻に案内乞うべし。是は、近所心安き簾中など、云い合わせ、約束する事なり。故に前後の礼にも及ばず。或は、同門弟稽古等にする事なり。 菓子の茶の湯は、…

第九 茶点る時の事 便蒙ニ 十左 (便蒙客方 ニ) その十

一、濃茶の跡に、直ぐに薄茶を呑む事は、古織より初むなり。故は、古織毎日隙無く、方々へ会いに参られ候うより、其の座はやく仕廻い立て候半との事なり。尤も、然るべし。当代は、主客、何も隙入もこれ無く、薄茶も呑まず立つなり。若し呑みても、亭主へ御…

第九 茶点る時の事 便蒙ニ 十左 (便蒙客方 ニ) その九

一、当代は濃茶の上に、直ぐに薄茶を呑み仕廻い。扨て、立炭と名付け、炭を所望す。是、心得ず。濃茶済み、道具等見仕廻い、たばこ盆出だし、干菓子など出だし、火を直し、湯のわきたる時分、薄茶点じ寛々に閑談をする事、第一の茶事との風味なるべし。立炭…

第九 茶点る時の事 便蒙ニ 十左 (便蒙客方 ニ) その八

一、茶碗見物の事、主、茶を呑み納めたる時、茶碗御見せ候えと、正客、請いて見廻すべし。下座にて呑み仕廻たり共、正客へ茶碗遣わすべし。夫より御覧候えと、正客云いたり共、正客へ遣わすべきなり。下座より見廻す事は、略儀なり。客中、至極心安き時の事…

第九 茶点る時の事 便蒙ニ 十左 (便蒙客方 ニ) その七

一、茶を呑むに、主共に四人ならば、一服を四つにわり、一つ分呑み廻わす。其の次は、三つに割り、一つ分呑み廻わすつもりにすべし。兎角、主人へも廻して由。主へ挨拶いずれも前に書きたる如し。主客ともにひたしく呑む事なれば、主人も廻す心得にすべし。…

第九 茶点る時の事 便蒙ニ 十左 (便蒙客方 ニ) その六

一、正客茶を呑む、右手拇の下のふくらみにて、呑み口をふきて、次へ手渡し遣わす。茶碗片手にて、四つの指を高台に付け、縁に拇をかけ持ちて、片手は畳に付けて、渡すべし。下座我が右の方ならば、茶碗を左に持ち、右の手を下につくなり。下座左の方ならば…